東芝チャレンジ 確定申告時に思い出す衝撃的な事件 不正会計問題
確定申告(自分の決算)も近づいているという事で、毎年思い出すことがあります
それは2015年に発覚した東芝の不正会計問題です その内容に関してはすでに様々な専門家の方によりブログや雑誌、新聞等で既出のためここでは割愛しますが、めちゃめちゃ簡単に一応書きますと
- 最初は07年末以降の米国のサブプライム住宅ローン問題やリーマンショックの影響で半導体重要が激減→売上が減る→不正会計を行い利益の水増しを始める
- その後アメリカの原発会社を買収する→2001年同時多発テロや2011年東京電力の福島第一原発事故の影響等によりアメリカの原発の安全性の管理が強化され設計変更が必要になりコストが増える→巨額損失発生→不正会計によりその損失を計上せず先送りした(し続けた?)
- 2018年ぐらいにこの問題は一応収束しました
その記事を追えば追うほど色んな登場人物の思惑が右往左往し、映画以上のストーリとなっております 最初の利益の水増しのテクニック(?)から、アメリカの原発会社=米国ウェスチングハウス(WEC)をなぜ買収したのか、それは日本の経済産業省から東芝への後押しがあったからだとか、東芝が上場廃止した場合の日本経済への影響を懸念して上場廃止への回避策が色々と投じられたとか、旧と現在の東芝の監査法人同士の言い分や責任の押し付け合いや思惑の戦いだとか、アメリカと日本の原発政策の違いだとか、、いやいや、、読むだけで胸が苦しくなってきます どの立場になっていたとしても、もし自分がその当人だったら毎日会社行くのが嫌だし、音楽聞くの嫌!ってぐらい毎日が苦しくなっちゃうんじゃないかと思います
自分がその時何が衝撃的だったかと言うと、結局上の人間たちがやんややんや言っていたとしても会計入力するのは社長でも顧問でも税理士でも会計士でもないし、一人の会計部署、経理担当者だったでしょうから、その人たちはとてつもない億単位の金額を数字を変えるだけとは言っても事の大きさに手が震えていたんじゃないかと思うのです それをチャレンジという軽々しい言葉で巨大な圧力を与えていたことにショックを受けたのです その日々をどう過ごしたか、その方々の声を聞くことは出来ません 自分の大切な時間をかけて取得した知識や情報をそのような簡単な言葉で、悪い方向に努力しなければならなかった辛さを思うと、一流企業ゆえ家族のことも考え簡単に離職することもできないでしょうし、自分だったらどう振る舞うのだろうかと考えさせられるのです 普通はこういう時会計士さんや税理士さんが上部と現場との仲介に入って打開策を打ち出してくれると思うのですが、自分たちの資格剥奪、懲戒処分リスクを投げ打って、不正会計に進んで行ったことが不思議です 何か裏に別のストーリが、、と疑ってしまいます
実際にどのような会計処理だったのかはわからないのですが、損失を先送りする手口として考えられるのは、①口座から相手側に支払いがなされているが前払い費用として処理する(お金は出て行ったけど、これは今年の分の支払いじゃなくて次の年のだから!だから今年の費用じゃないからね!)ってことにする ②業務としての事実はあるが、それに対して支払いがなされていない未払いの状態で決算日をそのまま超える→お金が出ていかないので、費用が増えない(それでも普通費用として計上する請求書とか契約書とかあるもんですが、日付を変えちゃうんでしょうか、、?)他に損失になるのは株の価値が下がった場合もありますが、あまりに巧妙なのでこのブログでは割愛します 損失 先送り 手口 などと検索すれば過去の大企業の損失隠しのスキームが出て来て、ミステリー小説みたいです
以前決算書を読めるようになると経営状態が把握できたりと便利なことがあると申しましたが、少なからず決算書にはトリックが含まれている場合もあり、専門家やその業界を熟知していなければ見抜けない事も多々あります その場合は決算書ではなくキャッシュフロー決算書というものが便利なのですが、それは今度書きたいと思います
まあそんなことを考えながら自分の少額の利益について今年も確定申告の準備をするのでした、、、
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以下のブログや記事が面白かったので一応載せておきます